9月 コラム - エストニアでオーロラ
Tere!(テレ=エストニア語での一般的な挨拶)
yourmarks.inc コラムニスト、エストニア在住の菱田です。
日本への一時帰国や引越し作業などが重なり、前回のコラムからかなりの期間が空いてしまいました、お待たせしてすみません…
今回のコラムでは、オーロラについてお話ししたいと思います。
オーロラと耳にすると、北欧の北極圏に位置するフィンランドやノルウェー、はたまたカナダの雪景色を思い浮かべる方が大半かと思います。
実際私も、エストニアで実際にオーロラを見るまでは、一生に一度見れるか見れないかと思っているぐらいでした。
こんな言い方をすると、エストニアではしょっちゅうオーロラの見放題ができるのか!?と突っ込まれそうなので、先に断っておきますが、エストニア在住ほぼ2年のうち実際に肉眼でオーロラを見たのはたった2回です…
もっと頻繁に見れるのかと期待していた皆様、期待ハズレで申し訳ありません。
というのも、エストニア自体がフィンランドよりも南に位置しているため、通常ならほとんどオーロラを見ることはできません。
ですが、ですが、去年から来年ほどにかけて太陽の動きが活発になっている影響で、本来ならあまり見ることのできないエストニアでもより頻繁にオーロラが観測されるようになってきました。
先に述べたように、私が実際にオーロラを見たのは2回のみなのですが、 Facebook上のオーロラ観測グループを覗いてみると、去年から今年の冬の期間は一週間のうち多い時で3ー4日少ないときでも2週間に1回ほどはエストニア国内のどこかでは観測できているようでした。
秋分の日から春分の日までがオーロラのシーズンと言われているように、基本的に冬の間のみに観測できるものだと思われがちなのですが、どうもオーロラ自体は1年中日夜関係なしに現れているようなのです。
ではなぜ冬がシーズンなのか、これは単純に緯度の高い北極圏では日照時間が短いため、暗い時間が増え、オーロラを観測しやすい状態が長く続くからだそうです。
エストニアの私が住むエリアでは、夏至の日は4時に日が昇り22時半に日が沈み、日照時間は18時間半ほどで、冬至の日は9時に日が昇り15時半
に日が沈み、日照時間は6時間半ほどと大きな隔たりがありますが、まだ冬の日照時間はオーロラをおいそれと簡単に観測するには少ないぐらいです。
というのも、フィンランド最北部になると太陽が昇ってくるのが一ヶ月以上後というエリアがほとんどです。
実際に私がオーロラを始めて見た時は4月で、2回目に見た時は8月という、2回ともエストニアでいうところのオーロラシーズンから外れた時期に見ました。
始めてみた時は大興奮で、夜中12時を回っていたのですが、車で郊外の街明かりがないところまで移動して夢中でオーロラの写真を撮りました。
始めてオーロラを見てから分かったことなのですが、肉眼だと写真のようには全く見えません… 何かうっすらと発光しているような、かすみのような動くもや、といったところでしょうか、繰り返しますが肉眼では緑色にも紫色にも見えません… ここで役に立つのが、何を隠そう携帯のカメラです。肉眼ではよく見えない色も、カメラのイメージセンサーはうまく捉えてくれるため、オーロラを確認する際のフィルターがわりになってくれます。
2回目にオーロラを見た時は、車で夜運転していた時でした。どうも向かっている先の上空が街明かりなどあまりないはずなのに明るくて、少し暗くなったり急に明るくなったりしていたので、車を道路脇に停車して携帯のカメラで見てみたところ、バッチリきれいなオーロラが写っていました。この時のオーロラは肉眼ではっきりとカーテンのように動いているのが見れました。
だんだん肌寒くなってきて、日没が早まってきていたので、今年中に後数回はオーロラを見れるように備えておこうと思っています!
それではまた次回のコラムで、
Nägemist! (ナゲミストゥ=エストニア語でのさようなら)
1回目に家の近くから見たオーロラ
同1回目郊外での写真
2回目のオーロラ
1回目のオーロラよりアクティブでした
色も緑だけでなく、紫色やピンクに近い色でした。(肉眼では、うっすらとした発光している黄緑色に見えました)